荒谷俊治指揮 フォーレ「レクイエム」 マドレーヌ寺院公演
★遠藤個人ブログ「ひろいあつめたはなびら」より
まさに、マドレーヌのような、ふっくら、ほんわかな気分です。
マドレーヌ寺院でのレクイエム・ド・フォーレ公演。
大成功!!!
初めてパリで演奏会をやるので、ちょっと心配だった観客も、
ふたを開けてみれば、完全なる超満員!
そんなとこにまでいたの?っていう、バルコニーにまで人があふれてる!
というテンションの上がる状態で、
7ヶ月練習した「レクイエム」「ラシーヌ讃歌」、そして、なんともマイナーな サン=サーンスの「アヴェ・ヴェルム」というプログラム。
フォーレの組み合わせでラシーヌ讃歌までは良く見るプログラムですが、
他に何をやるかという話になり、私がたまたま見つけたサン=サーンスを提案したところ、
そのまま、なんの疑いもなく受け入れられ、本当にプログラムになってしまいました。
さすが、日本指揮者協会会長の先生、懐が深いです。
実は、先生自身も演奏を聴いたことがないというこの曲。
どうあっても失敗させるわけには行かないので、必死で勉強しました。
本当にきれいな曲で、他の作曲家のAve Verumと同じく、
当たり前ですが、教会で一番きれいに聴こえる曲なんです。
どうやら、結果は、とっても良かったみたいです。 たぶん。
レクイエムでは、
ソプラノのソリストが、指揮者の横ではなく、
パイプオルガンの上、祭壇の上のドームのバルコニーで歌うという桁外れなアイディア!
ソリストにとっては、オルガンがよく聞こえるという利点があり、
演奏的には、声がドームを伝って、高く遠く細く響くという、素晴らしい結果に!
アイディアを出したソリストもすごいですけど、それをトライさせてしまう指揮者の度量がすごい!
そんな内部事情も含めれば、破天荒ともいえるのでしょうが、
とにもかくにも、演奏者にとっても、観客にとっても、
素晴らしい演奏会になったことは間違いないようです。
ああ、よかった♪♪♪
それにしても、終わる瞬間って、あっという間ですよhね・・・
早くその瞬間を味わいたいと思って、そして、その瞬間は訪れるわけですが、
その瞬間が来た瞬間に、「あ、これで終わりなのか」と気がつくわけです。
自分が所属している合唱団の定演でも同じように感じたけど、
仕事の公演って、いろいろ自分自身がバタバタしてるだけに、
その瞬間というのが、ほんとに急にやって来た感じがあります。
入退場の練習を指示して、本番前の休憩に入ったら、マエストロの着替えを手伝って、
自分が合唱に出るもんだから、オケの人にマエストロの送り出し&迎えを頼んで、
VIP用の席を80席も作ったりして、マエストロのスコアを譜面台に置いて、
すでに合唱がスタンバイの時間だから、狭い楽屋で列ごとに並ぶ指示を大声で出して、
その1時間後には、最後の瞬間を迎えるわけです・・・
もちろん、優しいスタッフの協力があって出来ることですが、
ものすごいやりがいです。
次は、アムステルダム・コンセルトヘボウでのヴェルディ・レクイエム公演です。
負けず劣らず、大成功にしたいと思います。
合唱団の皆様、最後の一瞬までがんばりましょう!